活版名刺コラム|第14回|白い紙は、全部同じ白ではありません
広島市中心部に、とても素敵な「ひろしま美術館」があります。
昨年末から春先にかけて、
「白の魔法〜モネ、大観も使った最強の色〜」
という特別展が開かれていました。
絵画の中で「白」がどのように使われてきたのか。
何も描かれていないように見える白にも、
実はさまざまな表情がある。
そんなことに気づかされる、とても興味深い展覧会でした。
印刷の仕事をしていても、
白って、やっぱり不思議な色だな
と思うことがあります。
一口に「白い紙」といっても、
真っ白な白。
少し青みを感じる白。
生成りがかった、やわらかな白。
コットンのような温かさを感じる白。
実は、ずいぶん違います。
そして同じ黒い文字を印刷しても、
紙が変わるだけで、その印象まで変わります。
知的に見えたり。
やさしく見えたり。
古典的に見えたり。
モダンに見えたり。
弊社の活版名刺で主に使用しているのは、
「特Aクッション」という、厚みとやわらかさのある用紙です。
少し生成りを感じる、温かみのある白。
この紙に活版で文字を押すと、
黒いインキもどこかやわらかく見えます。
紙の肌、インキ、そして凹み。
三つが重なることで、
落ち着いた、少し温度を感じる名刺になります。![]()